地味な雑学。「ホルモン」や「もつ」という呼び方の由来をまとめてみました。
こんにちは。
さて、お店の特長から、当然「ホルモン」や「もつ」という言葉がたくさん出てくる当ウェブサイトですが、
なぜ同じものなのに呼び名が違うのか、
焼くと”ホルモン焼き”なのに鍋にすると”もつ鍋”って、何よ?
といった話が、スタッフの間ですらちらほら出たので、
今回はその語源や由来について、まとめてみました。
「ホルモン」は方言だった。
ご存じの方も多いかもしれませんが、「ホルモン」という名前の由来には2説ありまして、
ひとつめの説は「方言」です。
ホルモン焼きの「ホルモン」は、今では牛や豚の内臓全般のことを言ったりしますが、
昔はこの部分は食べることなく、毎日捨てられていました。
それを戦後の大阪で、とある洋食レストランの店主が、
これも料理に使えないかと、いくつかのホルモン料理を編み出したそうなのですが、
元々は捨てていた部位だったので、「放るもん=ほるもん=ホルモン」と呼ばれたそうです。
(関西弁では”捨てる”ことを”放る”とか”ほかす”と言います。)
イメージ戦略だったという説もあります。
もう一説は「イメージ戦略」です。
食べるとおいしくて、エネルギーにもなるホルモン料理ですが、
当時、臓物料理はやはり印象が悪かったようです。
そのため、「体に活力を与える」イメージを訴求し、生理活性物質のホルモン(hormone)にあやかってこの名前にしたという説があります。
ちなみに、生理物質の方の「ホルモン」は、戦後に流行語となったそうです。
上記の戦略が成功したからかどうかは、不明ですが・・・
では「もつ」って何だろう?
これはハッキリしているようで、臓物(ぞうもつ)の「もつ」です。
昔から、食肉業者さんや料理人の間で、隠語として使われていたようです。
また主に関東(というか関西ではない地域?)では
ホルモンではなく「もつ」と呼ぶことが多いようです。
関西では「ホルモン焼き」「ホルモン鍋」と呼びますが、
東では「もつ焼き」「もつ鍋」という呼び方がポピュラーなようですね。
やはり「ホルモン=放るもん」という関西方言説が有力なのでしょうか。
変わったもの、という扱い・・・
さて、ホルモンの呼び方についていくつかの由来をご紹介しましたが、
あなたは何と呼んでいますか?
余談ですが、先日東京の知人が、よく食べる「もつ鍋」とよく知らない「ホルモン鍋」が同じものだと知って愕然としていました。
ちなみに、欧米ではホルモンは「バラエティミート」「ファンシーミート」なんて呼ばれていて、韓国語ではコプチャンなど、また中国語では「下水」・・・などと呼ばれています。
食材としては味も栄養もいいホルモンですが、どこの国でもとにかく”変わったもの”であるイメージなんですね。
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